イギリス子育てレポート

イギリスで子育て奮闘中。調べたこと、やってみたこと、感じたことをレポートします。

赤ちゃん主導の離乳食Baby-led Weaning、どんなものを食べさせる?①野菜・果物

イギリスで最近一般的になってきた手づかみ食べ中心の離乳食の進め方Baby-led Weaning (BLW)についての続きです。

Baby-led=赤ちゃん主導、Weaning=離乳なので、言葉の意味的には、手づかみ食べをさせるというだけではなく、赤ちゃんが自分で食べたいものを選んで食べるということ。手づかみしやすい食べ物を何品か赤ちゃんの前に並べて、自分で好きなものを選んで食べさせます。

 

yumih.hatenablog.com

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どんなものを食べさせる?

引き続きGill Rapleyの"Baby-led Weaning: Helping your baby to love good food"を参考に書いていきます。今回は、どんな食べ物が向いているか。 トロトロからスタートして、少しずつ形を残した食べ物をあげていくのが当然と思っていた私には驚きの内容でした。本の内容に併せて、私がやってみたことも書いてみます。

 

茹で野菜

生のままでは固い野菜は、握りやすいようにスティック状に切って、柔らかく茹でるか蒸して与えます。まずは、にんじん、ブロッコリー、カリフラワーなんかをあげてました。

最初のうちはかなり柔らかくないと食べられないけれど、茹ですぎると握ると崩れてしまうので茹で具合の調整が難しいです。にんじんは30分くらい茹でていたと思います。時間がかかるので、沢山まとめて茹でて小分けにして冷凍し、食べるときに電子レンジでチンして冷ましてあげていました。

ブロッコリーは茹ですぎて茎しか残らなかった…なんてことも。なので、冷凍ブロッコリーが柔らかく茹でれて便利でした。緑の野菜が足りないときにサッと出せるのも便利で、冷凍ブロッコリーは常時ストックするようになりました。

 

前回も書きましたが、6か月の赤ちゃんは、手を開いてつかんだものを食べるということはできないので、赤ちゃんの拳から野菜がはみ出す大きさに切ることが大事です。

だんだん慣れてくると小さいものをつまんだり、手のひらを開いて食べられるようになるので、色々な大きさのものが食べられるようになります。柔らかさも完全にふにゃふにゃでなくても良くなっていきました。

その頃には、インゲンやサヤエンドウ、芽キャベツなんかもあげていました。(芽キャベツは喉に詰まらせたら危ないので半分に切ってあげます。)

 

ロースト・ベジタブル

茹でる・蒸す以外に、オーブンでローストするのも本でおススメされていたので、私もよくあげていました。ほとんどの家に大きなオーブンがあるイギリスでは、ロースト・ベジタブルは大人もよく食べます。

ローストすると野菜は縮むので大きめのスティック状、長さ8-9cm、幅2-3cm程に切ってオーブン皿に広げ、質の良いオリーブオイルを全体的に薄くかけてざっくり混ぜます。190度に温めたオーブンで40-45分程、途中1、2回焦げないようにかき混ぜながらローストします。オーブンによって温度や時間は要調整です(こちらのオーブンは強力なので日本のオーブンならもう少し温度高めかな)。

よくローストしていたのはにんじん、じゃがいもなどの根菜。じゃがいもは茹でると食べやすい柔らかさと持ちやすい固さの両立が難しく、専らローストでした。

 

日本では手に入らないかもしれないですが、イギリスのオレンジ色のサツマイモsweet potato、にんじんみたいな形だけど色が白いparsnip、カボチャの一種のbutternut squashは娘の大好物です。

http://www.thesweetlifeonline.com/wp-content/uploads/2014/01/D6C_1846.jpg

大人はこの写真みたいに塩こしょうかけたり、ハーブを混ぜると更に美味しいけど、オリーブオイルでローストするだけで大人も美味しく食べられます!

最初は赤ちゃんに油を使って大丈夫だろうか、と思いました。でも、適量の上質な油は、大人よりもエネルギーが必要な子供には重要なエネルギー源。他に油を使ったものを頻繁にあげることもなかったので、ロースト・ベジタブルもBLWを始めた6か月後半からあげていました。

これも沢山まとめてローストして、小分けにして冷凍しておけば便利です。

 

生野菜

そして、キュウリやトマトなどの生で食べられる野菜は、なんと生のままあげましょう、ということで、7か月過ぎてからでしたがあげていました。きゅうりは柔らかいところだけスティック状にして、トマトは食べやすい大きさに切って。

トマトの皮は食べられないけれど、取ってあげなくても上手に皮以外を食べて、残った皮は口からペッとだしていました。ミニトマトはそのままあげると喉に詰まらせる危険があるので、半分に切ってあげていました。皮は同じようにペッとだすから食べられる部分が少ないので、普通のトマトのほうがおススメです。

生野菜を食べる娘を見て、私の想像以上の速さで食べるのが上手になっていて驚きました。それでも生野菜はちょっと心配…という方は、茹で野菜に慣れてからでいいんじゃないかな、という印象です。
 

果物

野菜を生であげるくらいなので果物も生のままあげます。

スティック状に切ったバナナは6か月から全く問題なし。ヌルヌルすべるのでつかむのに最初は苦労していました。「すべるから皮を少し残してあげると良い」なんてアドバイスが本にありましたが、皮を少し残してスティック状に切るなんて、大変すぎて数回やって諦めました。でも、だんだん上手につかむようになって、いつの間にか輪切りでも全然OKになりました。
 

驚いたのはリンゴです。イギリスのリンゴは日本のリンゴより一回り小さくて、大人は丸ごとかぶりついて食べるのが普通です。道を歩いててリンゴをかじってる人を見かけたり、かじられて残った芯が道に捨ててあることがあったりします。

で、赤ちゃんにもリンゴやナシは丸ごとあげろ、と本にあるのです。かじりついて取れた部分を食べるから、と。これはさすがにやりませんでした。5か月から前歯が生えていた娘ですが、皮ごと切ったリンゴですら食べられませんでした。BLW的にはいつか上手に沢山食べられるようになればそれでいいのかもしれませんが…。

皮をむいて食べやすい大きさに切って、電子レンジで30秒程温めると良い感じに柔らかく甘くなって、パクパク食べてくれました。

 

ヘタをとって半分に切ったイチゴもおススメです。喉に詰まらせる危険性があるので半分か大きければ4つに切ってあげていました。ブドウも喉に詰まらせる危険性が高いので、巨峰を半分に切って種をとってあげていました。

8か月を過ぎた頃にはすっかり手づかみ食べに慣れてきて、マンゴー、メロン、スイカなどなど、色んな果物を食べていました。甘くて食べやすい果物はすぐ上手に食べるようになるものです。

 

次回、炭水化物と衝撃のお肉編に続きます。