イギリス子育てレポート

イギリスで子育て奮闘中。調べたこと、やってみたこと、感じたことをレポートします。

イギリス、働き方色々。

昨日面接に行った仕事はもらえませんでした!今日中に連絡くれると聞いていたので、OKなら早い時間に電話、ダメなら午後にでもHR通じてメールが来るだろう、と予想していところ、午後にまさかの電話が鳴って驚いたけどダメでした。

30人から申し込みがあって面接したのはたった4人だったそうなので、その中に残れただけ十分頑張ったし、イギリス人に混ざっても私の市場価値は決してゼロではない、とポジティブに受け止めることにします。

引き続き転職活動を続けることになったので、イギリスの求人情報を見ていて気付いたことでも書いてみます。育児ブログだし私も復帰したてで子育てしながら仕事探しをしているので、そういった目線での内容になると思います。この国でバリバリ働きたいと思ってこのブログにたどり着いてしまった人には役に立たないかもしれません。

 

パートタイム勤務

育休後は週4で復帰

育休後は週4勤務で復帰しました。でも、3月年度末忙しかったのを機に半年間の週4勤務を終えてフルタイム復帰しました。週4勤務と言っても業務量を減らしてもらっていた訳じゃないので、忙しくなって手が回らないのであれば出てくるしかありません。やることきちんとやるなら休んでもいいよって感じでしょうか。
それまでは育休中にたまった有休を毎週消化して週4にしていました。また、育休中の祝日と会社の休業日(クリスマスとお正月の間など)は育休にカウントされず、その日数も有休として育休明けにとることができます。なので10月に復帰した時点では、その年度の有休休暇25日+育休中の祝日・休業日11日で36日の休みを持っていました。
日本だと有休100%消化するなんてありえなかった記憶がありますが、こちらだと有休は権利なので会社も拒否する権利がありますが少なくともリクエストはできます。上に書いた通りちゃんと自分の業務を遂行するならいくらでも休んでもいいよって感じです。
産休育休明け(イギリスでは全部まとめてmaternity leaveと呼び区別はありません)の知り合いはほとんどみんな週4勤務で復帰していました。とりあえず貯まった有休を使っていたんだと思います。正式に会社に申請して週4にしてもらうこともできます。その場合、業務量ももう少し考慮してもらえるのかもしれません。当然給料は減ります。
 

良い人材を集めるため

今は夫も週4勤務です。そういう契約で今の仕事を始めました。おかげで娘を預けるのは、私がフルタイム復帰した今も週4日です。日本では時短勤務はあっても正社員が週4日勤務、しかも男性がするなんてことはめったにないと思いますが、イギリスではそこまで珍しいことではありません。

こちらの求人情報には年収がかなりはっきり提示されているのですが、パートタイム勤務の場合でも"○○K pro rata"とフルタイムで勤務した場合の金額が載っています。実際にはそれを週4なら4/5した金額しかもらえないのですが、求人広告上の数字は大きく見えます。それで、そのくらいの年収を目指すレベルの人からの申し込みを期待できるけど、会社が実際払う金額は少ないので経費削減になります。
働く側にとっても週4勤務は魅力的ですよね。提示された年収のまま週4勤務にしてって交渉するって話も聞いたことがあります。優秀で希少価値のある仕事ができる人ならそんな交渉が通じちゃうこともあるのでしょう。
日本では責任が大きい仕事でパートタイムなんてなかなかなさそうですが、こちらでは反対にそれなりに上のほうの役職こそ良い人材を集めるための週4勤務ってことがあるようです。小さい子供がいる夫の上司も今は週4勤務です。

 

Job Share

業種にもよると思いますが今回転職活動していた気が付いたのは、Job Shareという制度が結構使われていること。1つのポジションを2人の人でシェアします。勤務時間やシェアの仕方は色々のようですが、2人とも週3勤務で1日かぶったりするようです。

これは子育て世代にはかなり魅力的な気がします。もちろん給料はその分少ないですが、この国のチャイルドケア代は給料全て吹っ飛ぶ勢いで高いので、預ける日が少ない分給料が少なくてもいいやって感じに見えますです。

 

問題点はシェアする相手が悪いと最悪なことになることでしょうか。私の今の仕事でもJob shareとしてではないですが、先輩のイギリス人と仕事をシェアしています。その人がビックリするほど仕事をしません。勤務時間中にずっと私物の携帯をいじってるのは当然、オンラインショッピングも堂々とやっています。全然忙しくなくても頼んだ仕事をその日のうちになんてやってくれないし、忙しくない時期でも自分からやることを探すなんて絶対にありません。先輩なのに私が指示を出す始末です。

あー、つい愚痴がでてしまいました。転職したい原因の一つは彼女です。どこにでも仕事しない人は存在するとは思いますが、この国の仕事しないレベルの激しさにはギョッとします。日本人はやっぱり勤勉です。どこか中間くらいの居場所を探したいものです。

話がそれましたが、こういう同僚とJob shareすることになったら本当にストレス溜まるだろうなー、と思います。自分がいない間の引継ぎを見るとあれこれやることが溜まってるってことになりそうな気がします。

 

雇用期間

Permanent契約

昨日、終身雇用制度はないという書き方をしてしまいましたが、permanent契約で雇用してもらえれば、人生で1つだけの仕事を定年退職まで続けることもできます。そういう人は珍しいですが。Permanentの仕事に就いていても、redundancyと言ってそのポジションが必要なくなれば首を切られることがあります。会社からの依頼退職という感じでしょうか。会社都合なので勤続年数によっては結構な額の退職金をもらえます。

ちなみに、今私が働いている会社は業績も悪くEU脱退のせいもあるのか縮小を続けているのですが、集団リダンダンシーにするとお金がかかるからか、ボーナスの減額、残業代を出さない、昇進昇格の停止など条件をどんどん悪くし契約に自主退社をさせようという嫌らしい会社です。あれ、また愚痴になった…だから転職活動しています。
 

Fixed-term契約

話がそれましたが、permanentに対して雇用期間が決まっているのがfixed-term契約です。日本語にしたら契約社員ですが、日本の契約社員よりも権限のある仕事でもfixed-termだったりします。あるプロジェクトの期間だけ人が欲しいときとか、産休育休のカバーとかはfixed-termで募集しています。

仕事のレベルも色々なので期間も色々あります。3年とか長いスパンでの契約の仕事もあります。産休育休中のカバーだとこちらは大体1年で復帰するので最長1年くらいの契約が普通です。

私が産休に入る時も1か月前にカバーの人が入ってくれました。もちろん0から仕事を教えないといけないし、一部のプロジェクトは元々いた別の人に引き継いだり、通常より仕事のペースは落ちます。でもそれは当たり前のこととして受け取ってもらえていた感じで、産休育休をとることを迷惑に見られる印象は全くありませんでした。

今まで私が申し込んだ仕事は全部permanentのポジションでしたが、とりあえずこの国でその業界に入り込むため育休カバーとかのfixed-termも申し込んでみようと思っています。上手くいけばそれを足掛かりにpermanentの仕事が手に入るかもしれません。

 

色々書いてみましたが、イギリスだって何もかもバラ色な訳ではありません。業界によっても違うと思います。フレキシブルな企業もあれば正反対な企業もあります。そういうところも、経験を積んでアピールポイントが増えればより条件が良いところで働ける気がするので、今はひたすら下積みを頑張るしかないな、と改めて感じるのでした。