イギリス子育てレポート

イギリスで子育て奮闘中。調べたこと、やってみたこと、感じたことをレポートします。

生後2か月からのスリープトレーニングまとめ

これまで時系列順に長々と書いてきましたが、結果として娘は生後4か月には朝まで眠ってくれるようになりました。夜通し寝てもらうためにはやってみたことは別であるのですが、まずスタートにとりかかったスリープトレーニングの内容をまとめてみます。

 

①朝7時までに起こす

朝晩の区別をつけてあげるために、朝起きたら寝室から生活する部屋に赤ちゃんを連れていきます。冬のイギリスは昼間も薄暗かったりするので、朝は必ず電気を全部つけて、しばらくはテレビもつけて明るくにぎやかにしていました。最初起きるのが辛いですが、すぐに始められることですし、自分の健康のためにも良いです。

 

②起きてから2時間程で寝かし、1日3回の昼寝を目指す

眠すぎてグズグズで寝付けなくなることを防ぐために、起きてから2時間程で昼寝をさせていきます。生後2か月以下なら1時間半、それ以降は2時間、6か月以上なら2時間半が目安ですが、これは個人差があるし成長によって変わるので、その子がご機嫌で起きていられる時間を見極めるのが大切です。ポイントは、はっきり眠いサインを出してからでは遅すぎるかもしれない、ということです。

その上で、朝寝・昼寝・夕寝と昼間に3回寝てくれることを目指します。ねんトレの本には理想のスケジュールがありますが、いきなりそんな風にはいきません。昼寝が短かったから夕寝を2時間したり、全部すぐに起きてしまって4回寝かせたりもしていました。特にはじめのうちは寝てもらうことを優先し、おっぱいで寝かしつけたりバギーに乗せて散歩に出たり、色々な手を使いました。ただし、抱っこ紐じゃないと寝てくれなくなって後で困るということにならないように、大変になりそうな寝かしつけを毎回使うことは避けたほうが良いと思います。

 

③静かな暗い部屋で寝かす

夜寝るときは、昼間との区別をはっきりつけるため、部屋を真っ暗にして寝かせます。そのために私たちはベビーモニターを購入しました。昼寝のときは、完全に真っ暗でないと眠れない子になってしまうことが心配だったので、カーテンから外の光が少しもれる程度の明るさで寝かせていました。真っ暗で場合、おもちゃなど気が散るものが見えないようにすることが大事だと思います。反対に、旅行先など慣れない場所で寝るときは、完全に暗くすると寝つきがよくなりました。

 

④ねんねルーティーンを作る

寝る時間になったら、薄暗くした部屋で毎回決まったねんね前のルーティーンを行います。毎回必ず同じことをすることで、これから寝るんだな、と赤ちゃんに理解し安心してもらうためです。私たちのルーティーンでは、まず夜お風呂から出たら簡単にベビーマッサージをしてオムツを着けてパジャマを着せて、授乳します。お腹いっぱい飲んだら、静かな声で絵本を読んで、娘を抱っこしながらウォールステッカーの動物たちに話しかけながら一日を振り返るようにお話します。最後に、動物たちに一緒におやすみを言って娘をベビーベッドに置きます。

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うちに貼ってあるステッカー(画像はJohn Lewisウェブサイトより)。ちなみに、このときよく使ったストーリーとして「〇〇ちゃんが寝てる間、ふくろうさんはずっと起きて見守っててくれるよ。こわくなって泣いちゃったら、すぐにふくろうさんがお父さんお母さんを呼びにきてくれるからね。安心しておねんねしてね。」というものでした。

 

昼寝リズムができるまでは、よく絵本の前の授乳で眠ってしまっていました。できるだけ寝かせないようにしても、気持ちよくお乳を吸っていたら眠りに落ちるのを止めるのは不可能。諦めて寝かせて、大概30分~1時間で眠りが浅くなって起きてしまうので、その後でルーティーンをして寝かすようにしていました。ただ、1日3回昼寝のリズムができたら、起きていられるようになって授乳中に寝てしまうことも減っていきました。どうしても寝てしまうのであれば、できれば夜寝かせる時間を早くしてあげるといいかもしれません。

また、昼寝のときは、お風呂上りではないのでマッサージ等はせず、絵本を読むところからスタートです。

 

⑤自力で眠れるようにする

生活リズムができてきて、ねんねルーティーンをしばらく続けてみたら、自力で眠れるように泣いてもしばらくそのままにする寝かしつけを始めました。簡単に書くと、ベビーベッドに置いた後に泣き出してしまっても10分間は1人にしておいて、まだ泣いていたら部屋に入り静かに話しかけながらそっと頭をなでます。数分で部屋を出てまた10分待って、それでもまだ泣いていたら、また部屋に入って同じことを繰り返す、というものです。

詳しくは前回記事のcrying downについての部分を読んでいただきたいのですが、ただやみくもに赤ちゃんを泣かせておくのではありません。どういう泣き方なら大丈夫なのか理解し、どこまで自分たちはやるのかパートナーと決めてから実行する必要があると思います。また、赤ちゃんが泣くのを最小限に抑えるためにも、できるだけ先に生活リズムを整えて、ねんねルーティーンを覚えさせてから行うのが良いと思います。

段々寝る前に泣く時間が短くなった娘は、今では全く泣くことなく自分で寝ています。起きてたときも泣くことなく、私たちが部屋に迎えに来るのをゴロゴロしながら待つようになりました。

 

以上が、私たちが生後2か月から試してみて効果があった方法です。やってよかったと思っていますが、私が感じたメリットとデメリットを書いてみます。

 


スリープトレーニングのメリット

  • 寝かしつけに時間がかからなくなった
  • 原因なく夜泣きしない(夜泣きしたのは、寝返りできるようになったとき、座れるようになったとき、歯が4本一度に生えてきたときだけ)
  • 夜中の授乳が自然に減っていった
  • 眠いグズグズがなくなり、昼間の機嫌がよくなった
  • 一日のスケジュールが大体決まったのでお出かけしやすくなった(必要な場合は、お昼寝の時間を朝から調整)
  • 昼も夜もしっかり寝てくれるから、自分の時間が持てるようになった
  • 夜寝かしつけた後、安心して義母に留守番を任せて外食できるようになった

 

スリープトレーニングのデメリット

  • どうしてもお昼寝の調整が難しく参加できないイベント等があった
  • お友達の家ではうまく寝付けないことがあった
  • 赤ちゃんにスケジュールというと、批判的な目で見られることがあった


 

義母世代のイギリスでは、生後すぐ退院したその日から赤ちゃんを自室で一人で寝かせていたようです。最近では乳幼児突然死症候群を防ぐため、6か月までは同じ部屋で寝ることが推奨されています。それでも娘を産む前は、6ヶ月の赤ちゃんなんてまだまだ小さいのに一人で寝かせるなんてかわいそう!と思っていました。

ところが、娘が6か月になる頃には、朝までぐっすり眠る娘の横で、私が咳をしたり夫がいびきをかいたりして、起こしてしまうほうがかわいそうになり、結局別室で寝るようになりました。私たちが寝ている間も、ベビーモニターはずっと音をだしてつけっぱなしにしているので、何かあったらすぐに見に行くことができます。自分で眠りにつけるから、親がずっと横にいる必要はないのです。

添い寝と一人寝どちらがいいか、など赤ちゃんの眠りについては色々な議論がなされていますし、たった一人の娘しか育てたことのない私は、何が赤ちゃんにとってベストかなんて断言することはできません。それぞれの家族の生活や考え方に合ったやり方をするのが一番だと思います。ですが、赤ちゃんが夜寝ついても眠りが浅くなる度に起きて泣いてしまうのは、親も大変だけど赤ちゃん自身もかわいそうな気がします。完全に自力で眠れるようにまでしなくとも、眠るのが苦手な赤ちゃんが少しでも上手に眠れるように、工夫をしてあげるのは悪いことではないと思います。

 

過去記事はこちら

生後2ヵ月からのスリープトレーニングの記録① きっかけ編

生後2ヵ月からのスリープトレーニングの記録② スタート編

生後2ヵ月からのスリープトレーニングの記録③ 眠れる環境作り編

生後2ヵ月からのスリープトレーニングの記録④ 寝かしつけ編